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2025.11.10

「令和8年 祝新成人大凧」の制作が始まりました!完成までの様子をご覧ください。(随時更新)

11/8(土) のりつけ式、紙継ぎ


初日は、大凧作り始まりの儀式である「のりつけ式」と和紙を凧の大きさにする「紙継ぎ」を行いました。

のりつけ式で発表された絵柄は、上に「馬の張り子」下に「輝」の文字、背景に「ありの」と書かれた手ぬぐいが配置されており、はんじもんは「ありのまま(馬馬)輝け」という意味になります。

少し緊張した様子で始まりましたが、保存会のメンバーと関わりながら徐々に表情も和らぎ始め、記念撮影ではピースをする様子も見られました。20歳になることへの喜びや期待感を胸に抱き、明日から本格的に大凧制作作業がスタートします。

11月10日(月) 墨打ち、紙巻き


2日目。今日は骨組みと、絵や文字を書く際の目安となる「墨打ち」を行いました。

この日は東近江市議会議員でありお笑い芸人の小梶まさみさんも制作応援に駆け付け、100畳敷大凧制作時に鍛えられた見事な墨打ちを披露されていました。

後半からは竹に紙テープをらせん状に巻きつけていく作業「紙巻き」を行いました。くくり糸の滑り止めの役割をはたし、化粧塗りを施す際に墨が乗りやすくなる役割もあります。

11月11日(火) 下絵


3日目からは下絵です。前日に打った墨と設計図を見比べながら、どこに何を描くのか確認して、木炭で慎重に進めていきます。

11月13日(木) 下絵朱墨いれ


4日目。今日は前日に引き続き下絵を進めていきますが、字の形どりが終了したため、下絵と並行して朱墨を入れていきました。下絵はこの段階では文字と右側の馬だけ描いていきます。東近江大凧の絵柄の特徴である左右対称の絵を描くには、紙を半分に折ってもう一方に木炭の粉をすりこむ「転写」を行います。

11月14日(金) 下絵、色付け


5日目。馬の転写まで終わっているため、背景の下絵を描いていきます。今回の凧絵は背景の「ありの」と書かれた手ぬぐい部分が特徴であり、左右を転写できないため、拡大したものを敷くことで描いていきます。

20畳敷サイズだけでなく、大凧会館に飾るための2畳サイズも一緒に制作していますが、こちらは墨入れだけでなく色付けも始まりました。

11月15日 (土) 墨入れ


6日目。背景も含めた下絵が終わり、いよいよ20畳敷大凧の墨入れです。文字枠と馬に墨の線を入れていきます。

11月17日 (月) 色付け


7日目。墨入れが15日で終わっていたため、今日からは馬と背景に色を付けていきます。途中で絵具がなくなってしまうと同じ色を作るのが大変で、なかなか合わせることができないので、無駄が出ないように配慮しつつも少し余る量の色を作っておくのが大事です。

11月18日 (火) 色付け(完成)


8日目。昨日に引き続き色付けの作業です。場合にもよりますが、東近江大凧は色を付ける際に線までぴったり塗ってしまわずに、すこし余白を残して塗ります。滲んでしまった時に線あたりで色が止まったり、主線が色に同化せずはっきり見えやすくなったりのメリットがあります。この日の作業で色つけは終了し絵柄の完成です。

~ 絵の完成。次回から骨組みを行っていきます。 ~

11月20日(木) 骨組み(枠骨)


9日目。まずは凧のベースの骨組となる縦横の「枠骨」を括り付けます。墨打ちした線に対して竹のどの部分(外側や真ん中)を合わせるのかを決め、ズレないように竹の両端をテープで固定します。この日は交点をすべて凧糸でくくった後、明日の作業となる「菱骨」組みのために並べておくところまで進めました。

11月21日(金)骨組み(菱骨)


10日目。前日に並べて置いた菱骨とその交点を全て括りつけていきます。枠骨よりも数が多いため、人海戦術で進めていく作業です。複雑な作業ではないので、手を動かしながらも雑談に花を咲かせる保存会と新成人達でした。

11月22日(土) 骨組み(絵骨)


11日目。切抜き工法のための骨である「絵骨」を取り付けます。絵柄や漢字の切り抜く予定の部分に、菱骨に使用した細い割竹を曲げてあわせ、その形が保持されるように交点を括っていきます。枠骨と菱骨で括り付けられる部分が多くなっている東近江大凧だからできる技法です。

それぞれが頭を使い、工夫して形を合わせていきます。凧に竹の端が突き刺さって破れてしまわないように処理にも気を配ります。

11月25日(火) 切抜き


12日目。不要な部分を切抜き、絵骨を巻き込むようにして貼り合わせていきます。空に揚がったときに絵柄を際立たせて見せるほかに、下部の切抜きを多くすることで風が吹き抜け、揚げやすくなるという工夫でもあります。

11月27日(木) 化粧塗り


13日目。切抜きによって見えるようになった骨や、周りの飛び出している枠骨に墨を塗っていきます。また絵骨をいれた部分は巻き込み部分の白い和紙が出ているところがあるので、手直しとして絵具や墨をつけていきます。大凧の飛揚にはあまり影響しないように思われるかもしれませんが、この作業により凧はグッと完成度を増します。

11月28日(金) 丸骨つくり 


14日目。割っていない丸竹の特性を見極めながら、凧に最適な組み合わせを見定めます。左右対称に竹がしなっていないとバランスが悪くなりうまく揚げることができません。硬さや重さもそれぞれ違うため、保存会が長年培った経験で選んでいきます。

11月29日(土) 丸骨の取付


15日目。昨日作った丸骨を凧の後ろへ取り付け、張り糸を調整します。凧揚げの時に手間取ることのないよう、あらかじめどこまで糸を巻いて反らすのか印をつけておきます。

左右のバランスが整った美しい反りの凧が出来上がりました。しっかり揚力が得られるよう、反らし具合は上が強く、下がすこし弱くなるよう工夫がされています。

12月1日(月) 糸調整


16日目。凧を揚げる際に必要な糸を枠骨の交点に結び付けていきました。後ろからハサミやとがったもので穴をあけ、前面の人と後面の人がペアになって息を合わせて糸を通しつけていきます。この時、交点に対して斜めに糸をかけ、縦の列でかける向きを統一するのがコツです。

12月4日(木)願い札貼り、完成披露


最終日。新成人が書いた願い札が大凧の裏面に貼られ、いよいよ骨組みと絵がしっかりと合体します。

願い札には新成人らしい悩みから真剣な就職のお願いなど様々なものが書かれており、この願い札をみながら話すのもまた楽しい時間です。

完成した凧の前で記念写真を撮る新成人有志(20歳)の方々

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